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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説 [日本語,]

【主語・述語】より

…つまり他動詞の場合には意味上の〈仕手〉と形態上の主格とが合致しない((1)(4)の基準が合致しない)わけで,いずれを主語と見るかが問題となるのである。
[日本語の主語]
 日本語の場合も,主語はその認定からして問題になる。冒頭に見たように〈何が(は)〉に当たるものと述べるだけでは実は不十分で,これに増減を行う必要があるのだが,たとえば,(A)〈太郎も来た〉〈子どもしかいない〉〈君の読んだ本〉〈僕行くよ〉などのゴシックで示される部分の類は,〈が〉〈は〉を伴わないが主語と見る,(B)〈手紙はもう書いた〉〈少しはできる〉のゴシック部分の類は主語と認めない,などの点ではまず一致を見ているものの,(e)〈水が飲みたい〉や(D)〈僕はうなぎだ〉(料理を注文する場面で)などのゴシック部分の類をどう見るか,(E)〈象は鼻が長い〉〈魚は鯛がいい〉のような文をどう分析するか,などについては研究者の間でも論議がある(なお(e)の類については,学校文法では一般に主語と扱ってきた)。…


【東京語】より

…広く(地方出身者をも含めて)東京で使われている言葉全体をさすこともあり,共通語の基盤としての山手言葉だけをさすこともある。 一定の地域の人が幼い時から身につけ,日常生活に使うという点では,東京語は他の地方の言葉と同じく,日本語の方言の一つである。この意味では〈東京方言〉〈東京弁〉ともいわれる。…


【日本】より

…。◎―自然については〈日本列島〉,住民については〈日本人〉をはじめ〈アイヌ〉〈在日朝鮮人〉など,言語については〈日本〉をはじめ,〈琉球語〉〈アイヌ語〉〈方言〉など。◎―歴史については,とくに〈古代社会〉〈中世社会〉〈近世社会〉〈近代社会〉の大項目をはじめ,〈先縄文時代〉〈縄文文化〉〈弥生文化〉〈古墳文化〉に続き,〈飛鳥時代〉から〈昭和時代〉に至る各時代を概説した項目。…


【日本語教育】より

…ここで言う〈日本語教育〉というのは,〈外国人に対する日本語の教育〉の意である。日本人に対する日本語の教育を〈国語教育〉と呼ぶのに対比させた使い方で,〈外国語としての日本語の教育〉〈第二言語教育としての日本語教育〉という言い方もある。…


【日本文学】より

… 日本の文学というときの,〈日本の〉には少なくとも2義がある。その一つは,〈日本語で書かれた(表現された)〉という意味であり,もう一つは〈日本人によって書かれた(表現された)〉という意味である。前者をとれば,日本文学とは日本語で書かれた作品であり,後者をとれば,日本語または中国語(漢詩文),または例外的に英語で書かれた作品を含む。…


【標準語】より


[日本の標準語]
 日本でも第2次大戦前は,東京山の手の話し言葉(東京語)を基盤とする標準語が全国民の使うべきものとされたが,実際には教科書や言文一致運動以降の文学作品の書き言葉として広まった。戦後は,現実に存在するものを〈共通語〉と呼ぶことが唱えられ,標準語は〈これから作りあげるべき正しく美しい理想的な日本語〉という性格を与えられて,現実には存在しないものとされた。しかし,標準語に非常に近いものが現に観察される。…


【琉球語】より

…〈琉球列島〉の全域,すなわち奄美諸島,沖縄諸島,宮古諸島,八重山諸島で話されている諸方言の総称。〈琉球方言〉ともいい,後述するようにふつう〈本土方言〉とともに日本語の二大方言をなすとみられている。 琉球語圏の最西端は台湾に近い与那国島,最北端は奄美大島で,鹿児島県下の種子島,屋久島,口永良部(くちのえらぶ)島,吐噶喇(とから)列島などでは本土系の方言が使われている。…


【和語】より

…日本で本来の日本語をさしていう。〈倭語〉とも書き,〈大和言葉(やまとことば)〉ともいう。…

※「日本語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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